爬虫類皮革等のなめしと染色 Tanning process

「皮」から「革」へ、一枚の原皮が完成革に至るまでには、さまざまな機械操作と化学処理が行われ、所要日数も約50〜60日かかります。製革作業の流れを大別しますと、まず準備工程、次に鞣し工程、そして仕上げ工程の三部門に分けられ、それぞれの作業工程では神経の行き届いた高度な技術力と感性が要求されます。その努力の集積が、クオリティの高い優れた皮革に変身するわけです。このコーナーでは、革づくりの作業内容をピックアップしご紹介します。

(1)原皮

動物から剥皮された原皮は、なめし工場までの長期間の輸送中に腐らないように、塩漬け、または乾燥されます。

自然乾燥されたヘビの乾皮
塩漬けされたワニ原皮

(2)水漬け

塩漬けや乾燥して脱水された原皮を水に漬けて、生皮の状態に戻します。この作業からクロム鞣しまでと、染色はドラムという容器で行います。

(3)石灰漬け

消石灰を溶かした液に漬けて脱鱗したり、脱脂をし、皮の繊維をほぐします。

石灰漬け:皮の繊維をほぐし、
表面の固い鱗などをとり去ります。

(4)脱灰・ベーチング

消石灰が皮に残っていると、なめし工程がうまく行かないため、薬品で余分な消石灰を除きます。又、タンパク分解酵素により、皮の主成分であるコラーゲン以外のタンパクを消化して除去します。

(5)漂 白

必要があれば、酸化作用のある薬品で、表面の汚れや余分な色素を漂白します。

(6)浸酸(ピックリング)

次のなめし工程でなめし剤が皮に十分に浸透するように皮の酸性度を調整します。

(7)クロムなめし

3価のクロムなめし剤で皮をなめします。なめしにより、皮は腐りにくくなり、また通常の温度では収縮や硬化が起こらない革になります。

製革作業で最も多目的に使用されるのが、
この円筒形をしたドラム(タイコとも呼ばれる)です。
原皮の水洗いから、鞣し、染色、加脂といった
数々の作業をこなします。

(8)シェービング

革の裏を削って、革の厚さを均一にします。

シェービングマシンで革の裏面を削り、
厚みを調整します。

(9)再鞣し、染色・加脂

求められる風合いに応じて、クロム、植物タンニン、
合成タンニンなどで再鞣し、希望の色に染色します。
同時に革を柔軟にするために加脂剤を加えます。

(10)吊り干し乾燥

なめし・染色・加脂した革等を絞って吊り乾燥します。ガラ干しともいいます。

(11)張り乾燥

革をネットに張って乾燥し、革を平らにして仕上げがしやすいように準備します。(ネット張り)。
また爬虫類革では、板に釘で張る方法が主に行われます(板張り)

ネット張り乾燥(オーストリッチ革)
板張り乾燥のワニ革。
染めた色が日光で変化するのを防ぐため、
裏面を表にして自然乾燥させます。

(12)仕上げ塗装

染料や顔料で革を着色するとともに、耐水性や艶をだすために、仕上げ剤を塗装します。

仕上げ剤(ツヤ出し剤またはマット剤)を
刷毛で表面に塗ります。
その後の作業で艶あり、
艶消し各タイプの革に仕上げます。
仕上げ剤を塗布し乾燥した後、
表面をメノウの玉で磨き (グレージング)
光沢を与え、完成革となります。

マット仕上げ
艶消し、半艶の仕上げは、グレージングの工程をとらず耐水性・色落ちに注意した仕上げにします。

グレージング仕上げ

透明度のある光沢を出すため、革にタンパク質バインダーを塗布し、メノウの玉で磨きます。グレージングの替わりにアイロンでプレスすることもあります。



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